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2000/12/22                  60号


喜怒哀楽

ただいまのテーマ

クリスマス、クリスマス

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  さて、スウェーデンで過ごすことになった今年のクリスマス、幸運にも、何人かの友達が「スウェーデン流クリスマス」なるものを体験させてくれようと誘ってくれた。ありがたいことだ。

 昨年、書いたようにクリスマスのご馳走は、ユールボードというバイキング形式のご馳走の皿がならぶのが一般的。主には、ブタ料理(ハムにしたり、肉団子にしたり…)、そして、例のごとくシルのバリエーション(ニシン)、それからクリスマス独自のルートフィスク(干しダラをもどして、マスタードソースをかけて食べる)などなど、もちろんお米のおかゆみたいなものにフルーツソースをかけて食べるデザートも忘れてはいけない。

 今年は、夫の会社のユールボードに夫婦でよばれた。同席になったスウェーデン人夫妻に、
「ワンシーズンに何回ぐらいユールボードを食べるの?」と聞くと
「年によるけど少なくとも3,4回は食べるわね」。
 ひえっ!おせち料理も何回も食べるとあきるでしょ。ユールボードは、あきないんだろうか?ちなみにわたしは、一回で十分。

 さて、今日呼んでくれた知人は、昨日、電話で念を押してきた。
「3時からドナルドダックがはじまるの。それは、ゆっくり家族全員で見なくてはならないものだから、その15分ぐらい前には来てね」
 昨年書いたが、イブのアニメーションは40年来の伝統テレビ番組なのだ。
 誘ってくれた知人は50代。さすが、伝統的スウェーデンのクリスマスを守っている。

 と、昨日、友達のSさん(日本人)からのメールにこんな一文が。
「明日ははじめて体験するスウェーデンのクリスマスイブです。彼のお姉さんが誘ってくれたので普通の家庭のクリスマスを見ることができます。「テレビのKalle anka(ドナルドダックのこと)がはじまる前に来ること」と言われているんですが、あの家には小さい子供はいないはず…おとなが見るのかな。」

 そして、本日、別の知人の家に用事をしにいくのに都合のいい時間を聞いたら
「3時からテレビをみなきゃいけないから、3時前にきてよね」

 噂には、聞いていたが、おそるべし、ドナルドダック。75%の家庭は、この番組をみているという。ひところは、90%以上の家庭が、みていたのだそうだ。

 スウェーデンのトムテと呼ばれるサンタクロースは、24日の夜、手渡しでプレゼントをくれる。欧米のサンタクロースは25日の早朝(夜中ね、つまり)、見えないようにやってきてプレゼントを置いて行く。
 やっぱり、ラップランド出発なので、北欧には早めにプレゼントをくばっていくのだろうか。
 ダーラナ地方のムーラにあるトムテランドには、世界中の子供達からサンタあての手紙が届く。日本の子供達からの手紙もたくさん届いていた。「To Santa、 Mora,Sweden」で届いていてびっくり。
 よいこのみなさん、あんまりサンタさんを酷使しないように。サンタさんにも、予算とか、都合ってのがあるんだから。

 クリスマスプレゼントのことをスウェーデンでは、ユールクラップ(julklap)と呼ぶ。クラップというのは、ドアを平手で、ばんばん叩くこと。
 その昔は、トムテではなく、ヤギが背中にプレゼントを乗せてやってきた。そして、ばんばんとドアを叩くと、開いたドアからプレゼントを投げ入れて去っていったのだそうだ。

 クリスマスイブの夜には、どんな不思議でも、起こりうる。

 そのヤギ(julbock)は、今では、藁で作ったやぎに赤いリボンをまいた飾りとして、姿を残している。
 それが、ドイツ経由できたトルコ人の聖ニコラスの話とミックスして現在のトムテになったのだそうだ。

 ところで、昨年、クリスマス前に間違って購入してしまったプリンターを二割引で売ろうと掲示を出してみた。新品同様だし、スウェーデンの保証期間もまるまる1年ついている。にもかかわらず、反応がなかった。
 スウェーデン人が言うには、
「クリスマス前は、中古は売りにくい。みんなが新品を買う時期だから。クリスマス後にしてごらん」

 クリスマスが過ぎると、みんな、お金を使いすぎて、節約にまわる。そうすると、中古品が売れるようになるらしい。さらに、その、引き締められた財布をなんとか開かせようと、12月27日ぐらいから、一斉に、大バーゲンとなる。ヨーロッパでは、このクリスマス後のバーゲンが最大のものだ。

 賢い人達は、来年のクリスマスグッズを、格安になったこの時期に仕入れて、来年に備えたりする。本当に、偉い。わたしには、真似ができない。
 だって、安いというだけで買うと、余計なものまで買ってしまう。
 さらに、買っておきながら、来年のその時になると、どこにしまったか忘れて、結局また買ったりする。

 でも、自分のためのもので、かねがね欲しいと思っていたものは、クリスマス明けまで待つと、安くなることが多い。こういうとき、計画性って言うのが、役にたちますね。それがないために、人生どれだけ苦労しているか……(ここで、愚痴ってどうする?)

 さて、スウェーデン人とナイジェリア人の若い夫婦に、スウェーデン人男性向けのプレゼント(いつも、頭を悩ませている)のためのヒントを聞いてみた。

 あまり個人的によく知らない場合、はずれがないのは、ワインかチョコレートだそうだ。

「ところで、ペーター、あなたが、今まで貰ったプレゼントの中で、ベストのものは、何だった?」と参考までに尋ねると……。
 彼は、迷わずこう答えた。
「ランディ(妻の名)さ」
 はい、はい、ごちそうさま。

 その話を、あとからランディにすると、
「まあ、ペーターったらぁ、スイートなんだからぁ」とうれしそうに身をよじったあとで、
「でも、わたしも、同じ答えだわね」とつけたした。

 もちろん、共に、本人がいないところでである。

 いつも、お互いを不肖の夫、不肖の妻扱いをしている我が家。やっぱり、愛は、言葉に出して確認しなければ駄目ね。「言わなくてもわかるはず」という日本式の発想は、少なくともヨーロッパでは通用しない。みんな「言わなきゃ、わからない」と思っている。

 というわけで、読者の中の男性のみなさん、今日はクリスマスイブ。
あなたの大事な方に、感謝と愛を言葉にして伝えてみては、いかが。
できれば、思いを形にして(プレゼントっていうことね、つまり)添えて。

 ああ、この数行、このメルマガの読者じゃない我が夫にも、読ませたい!!


では、皆様。もう1度、どうぞ、素敵なクリスマスをお過ごしくださいませ。

    GOD JUL
          och
             GOTT NYTT A。R!!!



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